Etherchannelの設定の注意点
ではEtherchannelの設定を行っていきますが注意点があります。
チャネルグループ内のすべてのポートを以下の同じ構成にする必要があります。
1同じ速度であること
2同じ二重モード
3アクセスポートかトランクポートのいずれかを統一すること
4アクセスポートの場合、同じVLANを割り当てる
5トランクポートの場合、ネイティヴVLAN及びALLOEDVLANを割り当てる。
6トランクポートの場合、同じトランクプロトコルを(802.1QまたはISL)に揃えること
7DTPを使用する場合、ネゴシエート結果として同じモードに揃えること
Etherchannelの設定
スタティックとダイナミックの2種類の設定方法がある
スタティック | 物理ポートでネゴシエーションせずに強制的にEtherChannelを形成する手法 |
ダイナミック | 物理ポートでPAgPやLCAPプロトコルによりネゴシエーションしてEtherChannelを形成する手法 |
ダイナミックな設定
PAgPとLACPに互換性がないため「自身の物理ポート」「対向の物理ポート」とで同じプロトコルを使用する必要になります。
左ダイナミックで使用するプロトコル 右最大ポート数
PAgP | 8 |
LACP | 16 |
PAgPの2種類のモード
PAgPには以下の2種類のモードがあります。
デフォルトのモードは「auto」
CISCOスイッチ間で推奨されているのは「desirable」
設定できるパターン
①両方のポートで「desirable」モードを設定すること
②自身のポートを「desirable」モード、対向のポートを「auto」モードに設定する。
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auto |
ポートをパッシブ ネゴシエーション ステートにします。このステートの場合、ポートは受信したPAgPパケットを送信する |
desirable |
ポートをアクティブ にします、ポートはPAgPパケットを送信し、他のポートとのネゴシエーションを開始します。 |
LACPの2種類のモード
LACPはIEEE 802.3adで定義されていて、シスコ製スイッチはIEEE 802.3adプロトコルに準拠するスイッチ間のイーサネット チャネルを管理できます。LACPを使用すると、イーサネット ポート間でLACPパケットを交換することにより、EtherChannelを自動的に作成できます。
速度、デュプレックス モード、ネイティブVLAN、VLAN範囲、トランキング ステータスおよびタイプが同じであるポートがLACPによって設定可能です
passiveとactiveで設定する
passive | 消極的なネゴシエーション。物理ポートは受信するLACPパケットに応答するが、ネゴは開始しない。 |
active | 積極的なネゴシエーション。物理ポートActiveパケットを送信することでネゴシエーションを開始する。 |
ロードバランシングの設定
CISCOスイッチでは、EtherChannel のロードバランシング方式としては以下のパターンがあります。
左から転送方式 入力コマンド 内容
送信元MACアドレス | src-mac | 送信元MACアドレスに基づいてロードバランシングを行う |
宛先MACアドレス | dst-mac | 宛先MACアドレスに基づいてロードバランシングを行う |
送信元IPアドレス | src-ip | 送信元IPアドレスに基づいてロードバランシングを行う |
宛先IPアドレス | dst-ip | 宛先IPアドレスに基づいてロードバランシングを行う |
送信元と宛先MACアドレス | src-dst-mac | 送信元と宛先MACアドレスに基づいてロードバランシングを行う |
送信元と宛先IPアドレス | src-dst-ip | 送信元と宛先IPアドレスに基づいてロードバランシングを行う |
送信元ポート番号 | src-port | 送信元ポート番号に基づいてロードバランシングを行う |
宛先ポート番号 | dst-port | 宛先ポート番号に基づいてロードバランシングを行う |