BPDU(Bridge Protocol Data Unit)
BPDU(Bridge Protocol Data Unit)とは
先ほどSTPでポートブロッキングをすることで、ループを防ぐという話をしましたが、これを制御しているのがBPDUです。
STPが有効なスイッチでは定期的にBPDUをマルチキャストアドレスで(0180.C200.0000)で送信します
BPDUは複数のフィールドで構成されています。次に、BPDUフレームのフォーマットと各フィールドの役割を示します。
左から フィールド 説明 サイズ
プロトコルID | この値は常に 0 | 2 |
バージョン | IEEE802.1Dの場合は0になる | 1 |
フラグ | トポロジ変更の通知、確認通知で使用。 |
1 |
ルートID | ルートブリッジのブリッジID | 8 |
ルートパスコスト | ルートブリッジに到達するまでの累積コスト | 4 |
ブリッジID | スイッチ自身のブリッジID | 8 |
ポートID | ポートプライオリティとポート番号 | 2 |
メッセージエージ | ルートがBPDUを生成してから経過した秒数。 実質的にはルートブリッジに至るホップカウント。 |
2 |
マックスエージ | BPDUの最大保持時間。デフォルトで20秒。このタイマーの時間が 経過してもBPDUを受信できない場合は障害が発生したと認識する。 |
2 |
Helloタイム | スイッチがBPDUを送信する間隔。デフォルトで2秒。 | 2 |
転送遅延 | Listening と Learning 状態にとどまる時間。デフォルトで15秒。 | 2 |
ブリッジID
ブリッジIDは、スイッチ自身のブリッジIDのこと。ブリッジIDは2byteのブリッジプライオリティと6byteのMACアドレスの計8byteで構成されます
このブリッジIDが最も小さい値のスイッチがルートブリッジと呼ばれ、スパーニングツリープロトコルのツリーの中心となります。
パスコスト
パスコストはツリーの中心であるルートブリッジに至るまでの距離を示す情報です。このパスコスト値はリンクの帯域幅から自動的に計算されます
左から帯域幅 コスト コスト値
10Gbps | 2 |
1Gbps | 4 |
100Mbps | 19 |
10Mbps | 100 |
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